【独立・起業・開業】パーソナルジムの開業に必要な準備や資金、手続きについて徹底解説

パーソナルジム_TOP コラム

フィットネス業界は、トレーナーとして経験を積んだ方が独立して開業・起業するケースが特に多い業界です。

近年では、小型の店舗で少人数向けに運営する「マイクロジム」と呼ばれるパーソナルジムが人気となっていることもあり、少ない資金でも開業しやすい業態となっています。

このような背景から独立して開業・起業を目指している方は、「開業するためには資金がいくらくらい必要なの?」や「開業するまでに何を準備すればいいの?」などの疑問をお持ちだと思います。

本記事では、パーソナルジムの開業を考えている方へ向けて、必要な準備と開業資金をご紹介します。

パーソナルジムを開業するまでの流れ

パーソナルジムを開業するまでの流れは以下のようになっています。

  • ジムの物件を決める
  • トレーニングマシン・機材を決める
  • 開業資金の調達
  • 物件の契約
  • 開業届の提出
  • 料金を決める
  • 入会申込受付・決済システムの選定
  • 集客
  • 開業

ジムの物件を決める

パーソナルジムを開業するための物件を探すことになります。

パーソナルジムを行う場所は、「テナントを借りる」または「レンタルジム・シェアリングジムで場所を借りる」のどちらかを検討していることが多いでしょう。

それでは、それぞれの物件について見ていきましょう。

テナントを借りて開業する

テナントを借りて開業する場合は、アクセス、立地、広さ、構造、防音対策等の希望条件を満たす物件を探します。

特に、トレーニングのための機材・機器は重量があり、トレーニングの種類によっては騒音・振動が出てしまうこともあるため、物件探しではジムが可能な物件なのかを確認しましょう。

レンタルジム・シェアリングジムを借りて開業する

パーソナルトレーナー向けにトレーニングジムのスペースを貸すサービスが「レンタルジム」や「シェアリングジム」と呼ばれるサービスです。

トレーニング機器等を準備すると初期費用が多額になってしまうことから、機器とスペースを借りることができるサービスを利用して開業する方も多いようです。

トレーニングマシン・機材を決める

パーソナルジムでは、トレーニングマシンや機材を準備することになります。これらのトレーニングマシンは購入すると高額になることから、「どのトレーニングマシンを導入するのか?」、「購入するのか、リースにするのか?」などを開業の資金調達の前に決めておく必要があります。

【トレーニングマシンの例】

  • パワーラック
  • スミスマシン
  • アブドミナルマシン
  • チェストプレス
  • バタフライマシン
  • ショルダープレス
  • ラットプルダウン
  • シーテッドローイング
  • ヒップアブダクション
  • レッグプレス
  • レッグカール

開業資金の調達

物件に関する費用とトレーニングマシン・機材の費用が決まったら、その他の備品等に関する費用や運転資金を勘案して、開業に必要な資金を計算します。

ここで算出した金額は、自身で用意できる自己資金と金融機関からの融資等で調達することになります。

起業、開業をする方が良く利用するのは『日本政策金融公庫の創業者向け融資』です。

【日本政策金融公庫の融資の特徴】

  • 新たに事業を始める方に向けた融資であること
  • 担保・保証人が原則不要であること
  • 使用用途が設備資金・運転資金であること
  • 自己資金比率が低くても融資を受けられること(創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金。現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方は条件を満たす。など)

テナントを借りて開業する場合の開業資金の目安

テナントは、立地や広さなどの条件によって賃料と契約料、保証金などが異なりますし、トレーニングマシンを購入するのかリースするのかによっても準備しなくてはいけない資金に差が出ます。

そのため開業資金の目安は、おおよそ100万円~1,000万円となるでしょう。

レンタルジム・シェアリングジムを借りて開業する場合の開業資金の目安

レンタルスペースを借りて開業する場合は、物件の契約料・保証金などの初期費用はかかりませんし、トレーニングマシンもレンタルジムに揃っています。

そのため開業資金の目安は、おおよそ10万円~30万円となるでしょう。

物件の契約

テナントを借りて開業する場合は、賃貸契約を交わすことになります。

契約時には、気を付けるポイントとして『耐荷重・防音の確認』と『保証金の償却方法』についてしっかりと確認しておきましょう。

耐荷重・防音

トレーニングジムではトレーニングマシンなど重いものを扱いますし、ベンチプレスに代表されるウエイトトレーニングでは衝撃音の問題もあります。

一般的な居住用住宅の床を設計する際の積載荷重は「180kg/㎡」が建築基準法により定められていますが、トレーニング用のマシンを用意する場合はもっと高い数値の物件を選ぶ方が良いでしょう。

テナントが「店舗の売場」として設計されている場合には「290kg/㎡」が基準となっているので、問題ないことが多いですが、契約前に念のため、物件の管理者に確認したほうが良いでしょう。

また、実際に運営する際はゴムマットや防音パッドを使うと思いますが、防音や振動に関しても物件の管理者に確認したほうが良いでしょう。

保証金の償却

テナントの賃貸契約で支払う保証金は、「滞納があった場合の賃貸料」と「契約終了時の原状回復費用」の担保として物件所有者が預かるお金ですが、保証金には『償却』を行う制度が付いている場合があります。

償却には「契約時に○○%」や「契約終了時に○○%」、「1年に○○%」など契約書に条件が定められています。特に短期間で移転する際などは償却方法によって返金される金額に大きな差が出るので、内容をしっかりと確認しておきましょう。

開業届の提出

パーソナルジムを個人事業主として開業する場合は、事業を開始する際に税務署に提出しなくてはいけない『開業届』を準備しましょう。

開業届は国税庁のホームページからダウンロードすることができます。

【国税庁:個人事業の開業・廃業等届出書のダウンロードページ】

開業届の記入が終わったら、事業主の住所を管轄する税務署の窓口に提出します。

提出する税務署は国税庁のホームページで郵便番号を入力することで簡単に探すことができます。

【国税庁:税務署の所在地を検索するページ】

開業届は、新たに事業を開始した方が、『事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出』しなければならない書類です。提出期限に注意し、期限内に書類を準備して提出しましょう。なお、提出期限が土・日・祝日等の場合は、その日の翌日が期限になります。

料金を決める

競合に負けないためにも料金設定は非常に重要です。まずは業界の相場を把握し、自分が提供するレッスン内容などと合わせて検討していきましょう。

トレーニングマシンが充実しているパーソナルジムの料金の相場

1レッスンあたりの料金は8,000円~15,000円ほどで、月謝にすると1ヶ月あたり3万円~6万円ほどが平均的な価格帯となっています。店舗に設置されているマシンが最新型であったり、種類が豊富であったりすることから高めの料金設定となっているようです。

小規模なパーソナルジムの料金の相場

1レッスンあたりの料金は3,000円~8,000円ほどで、月謝にすると1ヶ月あたり1万円~3万円ほどが平均的な価格帯となっています。大型のマシンを設置していないことや種類が少ないことから低価格帯での料金設定となっているようです。

入会受付方法・会員/請求情報の管理方法・集金(決済)方法の選定

利用規約や入会申込書のフォーマット、会員/請求を管理する方法、会員さんからの集金方法を決める必要があります。ここでは参考になる記事をご紹介します。

入会申込やレッスンの申込、会費の支払いをWEB上で完結できるシステムを導入しておくことで、開業後の新規入会受付対応業務、毎月の請求作成・集金・現金管理業務・未収金の催促業務などを減らすことができます。

決済種別

会費ペイは初期費用・月額費用0円の会員管理・決済システムです。フィットネスジムや塾、各種スクールなど7,000店舗以上に導入されており、業界で導入数No1のサービスです。

会費ペイは決済だけでなく 「入会申込」「会員管理」「請求管理」「未収金の催促」といったサービス業に付随する事務業務を自動化し、サービス運営者が本当に注力すべき業務に集中できる環境作りを行っています。

集客

次に会員を集めるための広告を行うことになります。

ホームページの作成

集客を実現するためには、まず店舗・サービスを認知してもらわなければなりません。その手段の1つがホームページです。

ホームページを作成するにあたって、どのように見込み客(ターゲット)に対して、どの様なメッセージ(コンセプト)をアピールするのかを決定し、「自分で作るのか?」それとも「制作会社に依頼するのか?」を決めることになります。

自分で作る

自分でホームページ作る場合は、費用を抑えることができますが、一定の知識と制作に係る時間が必要になります。

制作会社に依頼する

ホームページ制作会社に依頼する場合は、5万円~30万円ほどの費用がかかってしまいますが、品質を担保した理想的なホームページが手に入ります。

SNSを活用する

「Facebook」や「Twitter」、「Instagram」などのSNSを利用して、情報発信を行っていくことも集客には効果的です。

競合となるパーソナルジムでどのような投稿を行っているのかを参考にしながら、集客に結びつく投稿を考えましょう。

WEB広告を出す

パーソナルジムを探している方は、インターネットで検索するケースが多いので、GoogleなどのWEB広告を利用するのが良いでしょう。

運用方法などに不安がある方は、WEB広告の運用代行を行っている会社に依頼するのが良いでしょう。

開業

ここまで準備を進めて、いよいよ開業です!

開業後も引き続きレッスンの受講者を募集することになりますので、運営開始後は、「利用した人からの紹介キャンペーン」や「空いている時間を活用するために初回限定価格のキャンペーン」などを行い、受講者を集めましょう。

まとめ

本記事ではパーソナルジムの開業までの流れや準備、開業資金などをご紹介してきました。

開業の準備は、経営者自身が考え、行動しなくてはいけない状況が多く、とても忙しいと思います。弊社の提供する『会費ペイ』のように、パーソナルジムの運営に係る「入会手続き・会員管理・請求管理・決済・入金管理」のすべてを自動化できるサービスを利用することで、皆様の業務負担を軽減することができます。

事務業務などは効率化を図り、開業、そしてその後のジムの運営に注力できる環境を整えましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

実際に開業した方のお話

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