キックボクシングジムの開業・起業までの流れと必要な費用とは?

コラム

近年、健康意識の高まりから、理想的な身体づくりや運動不足解消を目的として、有酸素運動と無酸素運動の両方を行うことができるキックボクシングが注目されています。

キックボクシングジムは、まだまだ充足していない状況にあることから、キックボクシングの選手として活躍していた方や格闘技ジムのトレーナーの経験がある方は、「自分が考える理想のキックボクシングジムを作りたい」、「これまでの格闘技の経験を活かして起業したい」と考え、キックボクシングジムの開業・起業に向けた情報を集めているのではないでしょうか。

この記事では、キックボクシングジムを開業するまでの流れと必要な費用、運営の準備について詳しく説明していますので、ぜひ最後までお読み下さい。

キックボクシングジムの開業までの流れ

それではキックボクシングジムを開業し、運営するまでの流れを見ていきましょう。

キックボクシングジムを開業するためには、場所や備品の確保、トレーナーの採用、集客、会員情報の管理など、運営に向けた準備をしなくてはいけません。

それでは、一般的なキックボクシングジムの開業までの流れを見ていきましょう。

1.コンセプト、サービスの決定

まずは、キックボクシングジムのコンセプトやサービスの内容を決める必要があります。

コンセプト・サービスを決めるためのポイント

コンセプトの項目サービス内容
ターゲット層アマチュア選手
プロ選手
男性(選手以外)
女性(選手以外)
高齢者
子供
利用目的アマチュア試合出場
プロ資格取得、試合出場
ダイエット、運動不足解消
体力づくり、運動能力向上
ストレス発散
護身術
指導方法マンツーマン
グループレッスン
プログラム入門、初心者向け
女性向け
キッズ向け
ダイエット
キックボクササイズ
パーソナルトレーニング

2.物件の選定

コンセプトやサービスの内容が決まったら、それを実施できる広さの物件を探すことになります。

キックボクシングジムは、都市部では『テナントを借りるケース』、都市部以外では『建物を建築するケース』や『中古建物を購入するケース』が多いようです。

キックボクシングジムでは、騒音・振動対策に特に配慮が必要になります。また、床が重量のあるトレーニング器具を設置できるかどうかについても確認しましょう。

テナント等の物件を選定するときのポイント

  • 駅・バス停から近いか?
  • 目立つ場所にあるか?
  • 広さは十分か?
  • 家賃は適切(予算内)か?
  • 看板を設置できるか?
  • 近隣に競合のジムがないか?

3.物件の契約

物件を決めたら、購入または賃貸の契約に進みます。

購入契約時には、物件の取得費用、仲介手数料、税金(不動産取得税、登録免許税)、保険料、司法書士への手数料などを支払うことになります。

賃貸契約時には、賃料の前払い分、仲介手数料、保証金、敷金、礼金、保険料などを支払うことになります。

4.内装工事

居抜きの物件でない限りは、キックボクシングジムを開業するためには内装工事が必要となります。

【内装工事の例】

  • 防音工事
  • リングの設置
  • 更衣室・ロッカールーム・パウダールームの設置
  • 鏡工事
  • トイレ・シャワールーム設置、水回りの工事
  • 電気工事
  • 空調工事

5.備品等の納入

キックボクシングジムの備品として、サンドバッグ、パンチングボール、ミット、グローブ、トレーニングマシン、マット、音響機器、ロッカー、ベンチ、テーブルなどを用意します。

6.広告

オープン日に合わせて会員を集めるため、広告を行います。

キックボクシングジムを利用する人は、自宅や職場から「通いやすい場所にあるジム」を選ぶことが多いようです。そのため、電車・バスの広告、駅前でのチラシ配り、新聞折り込み広告、フリーペーパー・雑誌の広告などを行うと集客に効果があるでしょう。

また、広告を見て詳細な情報を知りたい方に向けて、ホームページの制作やSNSでの情報発信なども行いましょう。

7.開業

ここまで準備を進め、いよいよ開業日を迎えることになります。

オープンしてからは、会員に対するプログラムやサービスの提供と合わせて、体験利用や見学の受付などを並行して進めることになります。

また、開業後の集客は『会員からの紹介』が重要になります。紹介特典や友達紹介料金プランなど、紹介したくなるようなキャンペーンを実施しましょう。

キックボクシングジムの料金体系とは?

キックボクシングジムの料金体系は、初期費用(入会金、登録料、事務手数料)と月額会費の体系にし、入会金は5,000円~20,000円ほど、月額会費は5,000円~15,000円ほどを設定していることが多いようです。

月額会費には、通う回数やプログラム、対象者(キッズ・一般の大人・高齢者など)によって様々な料金プランを設け、想定利用者数から利益が出る金額を計算して設定しましょう。

キックボクシングジムに必要な開業資金と調達方法は?

キックボクシングジムの開業資金の内訳として、物件購入費用・賃貸契約に関わる費用(保証金、礼金、仲介手数料、賃料前払、保険料)、内装工事費、備品・消耗品の購入費、広告宣伝費、従業員の人件費などが必要になります。

キックボクシングジムの開業資金の例

項目内容おおよその金額
(物件取得の場合)物件購入費用土地・建物代
仲介手数料
不動産取得税
登録免許税
保険料
300万円~1,000万円
(賃貸の場合)物件関連費用賃料の前払い分
仲介手数料
保証金
敷金
礼金
保険料
100万円~300万円
内装工事仮設工事
電気・空調・換気設備工事
給排水設備工事
内装・塗装工事
防音工事
建具工事
諸経費
200万円~400万円
備品・消耗品サンドバッグ
パンチングボール
ミット
グローブ
トレーニングマシン
マット
音響機器
ロッカー
ベンチ
テーブル
消耗品
100万円~300万円
その他の初期費用運転資金
開業までの人件費
事務機器
100万円~300万円

このようにテナントを賃貸する場合で「おおよそ500万円~1,000万円」、物件を取得する場合で「おおよそ700万円~2,000万円」が開業資金として必要になるでしょう。

開業資金の調達方法

開業資金は、自身で準備する「自己資金」と金融機関等から受ける「融資」を組み合わせて調達することになります。

融資を受ける場合は、日本政策金融公庫の創業融資、銀行や信用金庫などの新規事業者向けの融資などを比較して選びましょう。

融資の申込では、借入申込書、創業計画書、事業計画書、収支計画書などを提出し、審査を受けることになります。開業の準備で、しっかりと事業の見通しを立てておきましょう。

キックボクシングジムの運営で大変なこととは?

継続的な集客

キックボクシングジムを運営していくうえで、大変なことは「継続的な集客」をしなければならないことです。

そして、継続的な集客を行うためには、女性向け、キッズ向け、初心者向け、上級者向け、高齢者向けなど、それぞれのターゲット層に適したプログラムを実施するといった工夫が必要になります。

ただし、提供するプログラムの多様化により、メインターゲット層に対するサービスがおろそかにならないように気を付けましょう。

会員情報管理と会費請求

キックボクシングジムを運営するうえで、会員情報の管理と利用状況に応じた会費請求、入金管理などの事務業務は煩雑で大変です。

事務業務に関わる負担とミスを減らし、効率化を図るためには、『会費ペイ』のような入会申込受付、会員情報管理、請求・入金管理が一気通貫で行うことができるシステムを導入することをおすすめします。

まとめ

本記事では、キックボクシングジムの開業までの流れについてご紹介してきました。

近年の健康志向の高まりから、有酸素運動と無酸素運動の両方を行うことができるキックボクシングは注目されていますが、皆様が実現したいジムを経営していくためにはビジネスとしての視点をもって取り組む必要があります。

本記事でご紹介した内容が、キックボクシングジムの開業を検討している皆様のお役に立てば幸いです。

会費ペイは「サービス運営者が本当に注力すべき業務に集中できる環境づくり」をビジョンに掲げるジムの運営に向けた会員管理・決済システムです。キャッシュレス・ペーパーレスを実現し、入会申込受付・会員管理・毎月の集金・未収金の催促といった本業に付随する事務業務を全て自動化します。

初期費用・月額費用が完全無料で導入することができますので、ぜひ導入をご検討ください。