ボルダリングは、子どもから大人まで幅広い方が気軽に始められるスポーツとして注目されています。
ボルダリングジム・クライミングジムを利用した経験やインストラクターとして働いた経験がある皆様は、独立・開業を考え、「ボルダリングジムの経営は儲かるのかな?」や「開業するまでに何を準備すればいいの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、ボルダリングジムを開業するまでの流れと開業に向けた準備や資金について詳しく説明していますので、ぜひ最後までお読み下さい。
ボルダリング・スポーツクライミングが注目されている理由

ボルダリングは、岩壁や人工の壁等をよじ登るスポーツです。年齢や性別を問わず気軽に始められる全身運動として認知が拡がっていましたが、2021年に開催された東京オリンピック2020大会で、初めてオリンピックの競技としてスポーツクライミングが採用されたことで、ますます注目を集めたスポーツです。
ボルダリングは、握力だけでなく、普段使わないような筋肉を含めて全身運動を行うことができるスポーツです。また、ボルダリングジムは天候や季節に左右されることなく運動することができるので、運動不足やストレス解消、シェイプアップなどを目的として利用する方から人気があります。
ボルダリングジム・クライミングジムを開業するまでの流れ
それではボルダリングジム・クライミングジムを開業するまでの具体的な流れを見ていきましょう。
1.グレードの決定
まずはじめに、ボルダリングジム・クライミングジムのグレード(ボルダ―グレード)を決定します。
ボルダ―グレードは、日本の「段」と「級」を使って表すJapanグレード、ヨーロッパ圏で使われるフランス発祥の「数字」と「アルファベット」を使って表すFrenchグレード、アメリカなどで使われる「V」と「数字」を使って表すUSAグレードがあります。
開業に向けて、ボルダリングジムをどのようなターゲットに利用していただくために、どのグレードのボルダリングウォールを設置するのかを決定する必要があります。
【ボルダリングのグレード表】
Japan | French | USA |
6級 5級 4級 3級 2級 1級 初段 二段 三段 四段 五段 六段 | 3+ 4 4+ 5 5+ 6a 6a+ 6b 6b+ 6c 6c+ 7a 7a+ 7b 7b+ 7c 7c+ 8a 8a+ 8b 8b+ 8c 8c+ | V0- V0 V0+ V1 V2 V3 V4 V5 V6 V7 V8 V9 V10 V11 V12 V13 V14 V15 V16 |
2.物件の手配・契約
ボルダリングジム・クライミングジムは、ビルや大型商業施設などのテナントを借りる場合が多いようです。
テナントを借りる場合は、ビル内部の耐床荷重を確認し、着地や落下による振動・騒音の影響なども考慮して物件を選びましょう。また、上級者向けになるほど高いボルダリングウォールを設置することになり、天井の高さについても物件を選ぶポイントになります。
専用の物件を購入・建築する場合は、営業時間や振動・騒音を考慮して、住宅地を避ける等の周辺の環境を確認して物件を選びましょう。
3.内装工事等
物件の契約が終ると、ボルダリングウォールの設置をはじめとした内装工事が必要になります。物件によって異なりますが、以下のような工事が必要になるでしょう。
- ボルダリングウォールの設置
- 騒音対策のための床工事
- 照明設備
- エアコン、空調設備
- 電気配線工事
- トイレ、水回りの工事
- 内壁塗装
- 更衣室の設置
4.備品の購入
必要となる備品等を購入し、内装工事が完了するのに合わせて搬入できるようにスケジュールを調整します。
ボルダリングジムに必要になる備品には以下のようなものが挙げられます。
- マット
- ロッカー、ベンチ
- 休憩スペース、イス、テーブル
- レンタル用のシューズ
- チョーク
5.ホームページ作成・広告
ボルダリングジム・クライミングジムを運営する準備が整ったら、次に集客のためのホームページ作成や広告を行います。
詳細な情報やイメージを伝えるためにホームページは必ず準備しましょう。また、ジムを利用する方は、通える距離・通いやすい距離に住んでいる方なので、近隣地域でのチラシの折り込み、ポスティング、商業施設や駅・電車・バスなどに広告を出すことも検討しましょう。
それ以外にも、SNSを利用してイメージや情報を発信することが集客につながる可能性がありますので、Facebook、Instagram、Twitterなどを使った情報発信にもチャレンジしてみましょう。
6.利用申込の受付・契約
ここまで準備を進めたら、いよいよ開業することになります。
広告を見た方から入会の申込や問い合わせ、見学希望があるので、順次対応し、契約を交わします。
契約を行うまでに、契約書、重要事項説明書、利用規約、料金表、料金の支払に関する書類、パンフレットなどを準備しましょう。
ボルダリングジム・クライミングジムの経営は儲かるの?

ボルダリングジム・クライミングジムは、適切な利用者数を確保することで利益を出すことができる事業です。
ただし、物件の保証金や内装工事の費用として多額の初期費用が必要になるため、適切な利用料金の設定と利用者の想定人数、ランニングコスト、借入の返済、利息の支払いなどを綿密に計算し、運転資金も含めた開業資金を調達しましょう。
ボルダリングジム・クライミングジムの開業に必要な資金・初期費用は?
ボルダリングジム・クライミングジムの開業に必要となる開業資金・初期費用は、物件の広さ等によって大きく異なりますが、おおよそ1,000万円~5,000万円ほどと言われています。
特に、集客しやすい立地にある面積が広い物件を手配し、内装もすべて手配するような形をとると初期費用が高額になってしまいます。
もし、初期費用を抑えて開業したいと考えているようでしたら、『居抜き物件』を探してみるのも良いのかもしれません。
ボルダリングジム・クライミングジムの運営で大変なこととは?
集客とプログラム
ボルダリングジム・クライミングジムを運営していくうえで、一番大変なことは「利用者を安定して確保し続けること」です。そのためには、ターゲット層を広く設定し、個別のターゲット層に合わせた多様なプログラム(例えば、初心者向けのレクチャー、キッズ教室など)、シナジー効果のあるサービス(例えば、カフェの併設、キッズ向けの室内遊園設備など)を検討する必要もあります。
そして、広告費とそれを見て入会・利用した人数、プログラムを充実させるために雇用したインストラクターの人件費とプログラムに参加した人数など、費用対効果について確認し、利益を出すために必要なことを取捨選択していく必要があります。
会員管理と会費請求
ボルダリングジム・クライミングジムは、入会金、月額料金プラン、利用した回数に応じた料金プラン、利用する曜日や時間帯に応じた料金プラン、プログラムの参加費など、様々な料金プランを用意することが多いようです。
会員の登録情報の管理、規約の説明、契約、利用状況に合わせた請求、入金管理など、会員の管理に関する事務業務は煩雑で大変です。
このような業務負担とミスを減らし、効率化を図るためには、『会費ペイ』のようなWEBで、入会申込受付から会員情報管理、請求・入金管理まで自動で行うことができるシステムを導入することをおすすめします。
まとめ
本記事では、ボルダリングジム・クライミングジムを開業するまでの流れと開業に向けた準備や資金についてご紹介してきました。
ボルダリングは、全身運動ができるスポーツとして人気があり、スポーツクライミングがオリンピックの種目にもなったことから注目されているスポーツでもあります。
一方で、ビジネスとしてのボルダリングジム・クライミングジムは、初期費用が大きく、安定した利益を出すためには、ターゲットに合わせたプログラムや料金設定など、ビジネス視点での施策が必要になりますので、留意しましょう。
本記事でご紹介した内容が、ボルダリングジム・クライミングジムを開業を検討している皆様のお役に立てば幸いです。
会費ペイは「サービス運営者が本当に注力すべき業務に集中できる環境づくり」をビジョンに掲げるジムの運営に向けた会員管理・決済システムです。キャッシュレス・ペーパーレスを実現し、入会申込受付・会員管理・毎月の集金・未収金の催促といった本業に付随する事務業務を全て自動化します。
初期費用・月額費用が完全無料で導入することができますので、ぜひ導入をご検討ください。
